日本オラクルは4月5日、北海道を中心にソフトウェア開発、システム・コンサルティング、システム・ネットワーク設計などの事業を展開するHDCとの連携を強化することを発表した。
HDCが提供する地方自治体向け総合行政情報システム「STARS V3」(STARS)をガバメントクラウドに採択された「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」に対応し、HDCのパートナー企業が保有するパッケージ製品を含めOCIを活用したサポートとサービスを提供する。
連携の概要
STARSは、住民記録、印鑑登録、国民年金や税務など政府が進める標準化の対象業務を提供し、北海道内では富良野市を含む25の自治体が利用している地方自治体向け総合行政情報システム。
日本オラクルとの連携は、STARSをOCIでクラウド対応しガバメントクラウド上でサービスを展開することを目的としたもの。
クラウド提供事業者としてOCIが初めてSTARSに対応するため、HDCが協業するパートナー各社の複数アプリケーションをOCIで実装することも視野に入れ、コストメリットを重視したOCIの運用をサポートするという。
今回、両社が連携を強化する分野は、「標準化対象業務のガバメントクラウド移行のためのOCI対応」と「ローコード・ツールやOCIのAIサービスを利用した付加価値の提供」の2点。
今後の展望
日本オラクルは、OCIの各種サービスを活かした、STARSのガバメントクラウド移行を支援するとともに、HDCと連携するパートナー企業のパッケージ・ソリューションについてもOCIへの移行を検証するという。これによりOCI単体でのシステム稼働を目指し、コスト低減が可能なこととワンストップで全てのサービスを提供することが可能になるとしている。
また、オラクルが提供する生成AIサービスや、ローコード開発ツール「Oracle APEX」などを利用して自治体が抱える課題の解決を目指すとともに、STARSとの連携から住民の利便性が高まる先進のサービスを提供していく構え。