STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、同社の汎用32ビットマイコン「STM32シリーズ」として、従来製品と比較して消費電力を最大50%削減することを可能とするCortex-M0+マイコン「STM32U0シリーズ」を発表した。
同シリーズについて同社では、独自の超低消費電力技術をベースに、産業機器、医療機器、スマート・メータ、コンスーマ機器に最適な製品群で、産業用センサの制御といった専用アプリケーションに使用される小型機器の動作時間を、同じサイズのバッテリで倍増させることができるようになると説明している。
また、最大動作周波数56MHzのコアならびに最大256KBのフラッシュメモリなどに加え、LCDセグメント方式のディスプレイコントローラのほか、ADコンバータ、DAコンバータ、オペアンプ、コンパレータなど、多数のアナログペリフェラルやシステムオシレータなども搭載しているため、部品数を抑えてコスト削減や基板面積の小型化を可能にするともしている。
さらに同シリーズは、Arm Cortex-M0+搭載マイコンとしては初めて、ファームウェアコード保護を目的としたSESIPレベル3およびPSAレベル1認証をターゲットにした製品であり、SESIPレベル3認証により、機器メーカーはSTM32U0マイコンのセキュリティ機能を第三者によって保証することができるようになるため、今後自主的に制定されるUS Cyber Trust Mark、および2025年に義務化される欧州EUの無線機器指令(RED)への準拠に活用することも可能になるとしている。
なお同シリーズは最大81ピンのパッケージオプションにて、すでに量産出荷中で、単価は1000個購入時に約0.68ドルとしている。