NECとサイバートラストは3月21日、信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)を促進するデジタルトラストの推進に向け、協業を強化することを発表した。その第一弾として、サイバートラストのトラストサービス「iTrust」シリーズの「iTrust eシール用証明書」をNECのeDocサービス(SaaS)、eDocCenter(オンプレミス)に採用し、eシール付与機能を実装した。
iTrust eシール用証明書とは
iTrust eシール用証明書は、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)の「JIPDEC トラステッド・サービス登録(認証局)」を受けた認証局より発行するeシール用証明書で、「iTrust リモート署名サービス」と連携して提供され、企業・組織などの利用者の署名鍵をサイバートラストが運用する電子認証センター設備内のHSM(Hardware Security Module)で安全に保護する。
厳格なアクセス管理により登録されている担当者のみが電子文書へeシールを付与可能なため、NECはHSMの運用負荷なく安心して利用できるとしている。
また、iTrust リモート署名サービスは、JIPDECの厳格な基準に基づく審査が実施され、厳格な規程をもって運用されているサービスとして「JIPDEC トラステッド・サービス登録(リモート署名/電子契約)」を取得しており、より安心なリモート署名を可能にする。「iTrust eシール用証明書」を電子文書に付与することで、発行元の組織から発行されたことの証明と真正性の確保が可能となる。
今後の活用
今回のeシール付与機能実装は、NECの社内文書で利用を開始する予定で、電子文書の発行元証明、および電子文書の改ざん検知に活用されるという。
今後、ビジネス領域へ活用範囲の拡大を視野に、両社サービスとの連携やNECのセキュアな製品・システム・サービスの提供を通して、デジタルトラストの実現に貢献していくという。サイバートラストは、長年にわたる経験と技術力を活かし、NECが発行する電子文書の真正性を確保し、発行元の証明と改ざん防止を支援する考えだ。