慣れ親しんだ歩道をビルの上階から眺めていると、以前は見られなかった歩道の混み具合が把握できる。以前は歩行者が左側を通行していたものだが、反対側で進む人も増加したため歩行者は左右に振られがちだ。立ち止まってゆっくりと対処している高齢の方もいるが、急に止まるとスマホを見ながら歩く後続者と追突する危険性もある。短期間に随分と変わってしまったものだ。

まるで、秒刻みでメールが届く受信トレイのようだ。

筆者メール環境では多いときには1分間に20~30件以上のメールが入っているが、ラベルによる振り分けでは対応しきれない。ビジネスパースンの受信メールは、一日あたり50件程度が相場だとCopilotは答えるが、明らかに10倍では足りないレベルのメールを受信する。

このような量では、ちょっと席を外したり、メールを離れてほかのWebサイトをリサーチしていると、"あっ"という間に未開封メールで受信トレイが埋め尽くされる。これら課題を緩和する追加設定が新たに加わって無いだろうか?混雑を緩和してくれる追加の歩道のように。

  • 1分で埋め尽くされるメーラー。何ページも戻らないと直前開封のメールまで行きつけない

Gmailの設定を探してみた。2020年に現行のマルチ受信トレイが導入されており、カスタマイズの幅が広がっているようなので早速試してみた。Gmailの[設定]→[マルチ受信トレイ]のカスタマイズをクリックすると、セクションを5つ設定できるので、ここにGmailに設定している分類のためのラベルのキーワードを設定する。

  • Gmailの[設定]→[マルチ受信トレイ]のカスタマイズ。ここではラベルを設定している

すると受信トレイの横にラベル設定のトレイが追加される。ラベルをクリックして確認せずとも件名や差出人を把握できるトレイが最大5つ増加するわけだが、想像以上に効果が大きい。本受信トレイへのメールが減るわけではないのだが、ラベルに設定する重要度の高いメールをピン留めするような形で運用できるため、大量のメールに紛れ込んでしまう見逃しを防止する効果がありそうだ。

  • ピン留めのような感覚でラベルのメールを常時確認できる

欲を言えば、この設定だと閲覧ウィンドウ(メール本文の閲覧)が使えなくなるところと、5個より多くの設定が欲しいところだが、メールチェックに重きを置くような大量受信環境ではメールエクスペリエンスが随分良くなると感じだ。