全国の高校生が科学の知識や応用力を競う「第13回科学の甲子園全国大会」が茨城県つくば市のつくば国際会議場とつくばカピオで開かれ、神奈川県代表の栄光学園高校が昨年3月の前回に続き優勝した。主催する科学技術振興機構(JST)が17日、発表した。
予選となる都道府県大会に計704校、生徒8042人が参加登録。3月15~16日の全国大会の競技では、選抜された47校が会場で理科、数学、情報の知識の活用を問う筆記と、ものづくりやコミュニケーションの能力により課題解決を競う実技に取り組んだ。同校に続き、第2位は東京都代表の筑波大学附属駒場高校、第3位は岐阜県代表の県立岐阜高校となった。17日、表彰式が行われた。
共催する茨城県の森作宜民(よしたみ)教育長は表彰式で「競い合うだけでなく、絆を深め交流できた大会ではなかったか。グローバル化が急速に進展し、紛争が世界のさまざまな所で起こっている。将来を見通すことが難しい不透明な非連続の時代にあっても、豊かに生きていくには科学の力が大事だ。仲間と協同しながら、課題解決に向けチャレンジしてほしい。日本、世界に貢献できる人材に必ずなると信じている」と呼びかけた。
来賓の盛山正仁文部科学相は「仲間と切磋琢磨(せっさたくま)しながら競技に取り組んだことは、将来さまざまな分野で活躍する際、必ず皆さんの支えになる。柔軟な発想力を持ち、自分でよく考え、周りと協力しながら難しい課題に立ち向かう意欲と能力を持った人材が不可欠だ。科学への好奇心を持ち続け、先頭に立って活躍することを期待している」とビデオであいさつした。
科学の甲子園は科学が好きな全国の高校生が集い、競い合い、活躍する場を通じて裾野を広げ、トップ層を伸ばすことを目指し2011年に創設された。第14回も来年3月、つくば市で開催される。13年には中学生版の「科学の甲子園ジュニア」が始まっている。
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