PHPのWebフレームワーク「Laravel(ララベル)」開発チームは現地時間3月12日、Laravel! newsで最新バージョン「Laravel 11」のリリースを発表した。GitHub公式リポジトリのframeworkよりダウンロードできる他、パッケージ管理ツール「Composer」でインストールできる。
ディレクトリ構造を刷新、新しい「Laravel Reverb」を導入した「Laravel 11」
「Laravel」は、PHPで記述されたオープンソースのWebアプリケーションフレームワークで、MVC(Model View Controller)でのWebアプリケーション開発に対応、認証・認可、ORM(Object-Relationa Mapping)、ジョブキュー、単体テスト・統合テストなど基本機能に加え、提供される複数のライブラリを活用し効率的にPHPフルスタックアプリケーションを開発できる。最新版の「Laravel 11」はメジャーバージョンアップにあたり、複数の重要な変更・機能追加が行われている。
リアルタイムアプリケーションの開発をサポートするWebSocketサーバー「Laravel Reverb」の導入、洗練された新しいディレクトリ構造、データベースから取得した値を変換する「Model Casts」の定義変更など複数の仕様変更から、新しい「Once」メソッド、「Artisan」コマンドなどの追加が行われた。
詳細はリリースノートで確認できる。おもな変更点は以下の通り。
・WebSocketサーバーよりリアルタイム通信を可能とする「Laravel Reverb」の導入。高性能のリアルタイムアプリケーション開発が可能に
・ディレクトリ構造の合理化。既存のアプリケーションに変更を加えず、新規Laravelアプリ向けに構造を合理化。ファイル数も約70個減少
・「Model Casts」の変更。データベースから取得した値を変換する「Model Casts」機能において、プロパティによる設定から、メソッドを使用した定義に変更
・「Once」メソッドの追加。オブジェクトメソッドを何度呼び出しても同値を返すヘルパーメソッドが追加された
・新しい「Artisan」コマンドの追加。LaravelのCLI(Command Line Interface)「Artisan」でクラス、列挙型、インターフェイス、traitが作成可能に