三菱電機は3月14日、米国Nozomi Networksと、OT(制御運用技術)セキュリティー事業の持続的拡大を目指した長期的な協力関係の構築に向け、技術開発およびマーケティングの協業契約を締結し、Nozomi Networksに出資したことを発表した。

  • 協業の概要

    協業の概要

三菱電機は、産業のDX化推進と現場設備やシステムをサイバー攻撃から守るため「ワンストップOTセキュリティーソリューション」を提供している。金融業界をはじめとする各分野向けで培ってきたITセキュリティー技術と、製造業をはじめとした制御機器/システム事業で培った知見を組み合わせ、アセスメント・コンサルティング、対策、監視・分析までを一貫して提供している。

一方のNozomi Networksは、米国のOTセキュリティーベンダーであり、電力や鉄道などの社会インフラや自動車などの製造業を中心にOTセキュリティーソリューションを提供している。システムの稼働を妨げることなく機器構成や機器間の通信を明らかにするネットワーク可視化技術や、通信を監視して異常な通信を検出する侵入検知技術により、グローバルで高い信頼を得ている。

今回の協業契約の締結により、三菱電機が提供するFA機器・OTセキュリティーソリューションと、Nozomi Networksが提供するOTネットワークの可視化・侵入検知技術を連携させ、高いシステムの安全性と連続稼働を両立したOTセキュリティーソリューションを開発するという。

さらに、TXOneやDispelの製品および技術と合わせ、可視化/侵入検知、ネットワーク防御、リモートアクセスに至る包括的なOTセキュリティー対策を実現するとしている。安全なOTデータの利用環境を提供することで、設計・立上げから製造、運用・保守までの「ものづくりデータ」を活用したデジタルマニュファクチャリングの実現と循環型デジタル・エンジニアリング事業を強化したい考えだ。