MIXIは3月13日、アスリートの競技力向上に活用できる、位置情報測位とAI(Artificial Intelligence:人工知能)画像解析技術を用いた自動追尾カメラシステムを開発したことを発表した。

自動追尾カメラシステムの概要

今回開発したシステムは、フィギュアスケート競技のナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点である関空アイスアリーナ内に構築した屋内位置測位システム(IPS)と、リアルタイムに撮影した映像から選手の滑走位置をAIが予測し自動追尾する技術により構成される。

  • 撮影した画像の例

    撮影した画像の例

関空アイスアリーナ内で活用開始

同システムは2024年2月から、フィギュアスケートの競技力向上を目的に強化選手がトレーニングで活用を開始した。アリーナ内に位置情報アンテナを16台設置し、タグをつけた選手の位置情報を測位。PTZ(パンチルトズーム)カメラで滑走中の選手を追尾撮影するとともに、リアルタイムで映像をAIで画像解析し選手の次の動きを予測する仕組みだ。

  • システムの構成

    システムの構成

位置情報とAI画像解析を用いることで、正確な自動映像撮影を実現したとのことだ。同社は、選手の軽快で複雑な動きを検知できたとしている。スケートリンク上に複数の選手が滑走していても特定の選手を自動的に追尾撮影可能だという。

関空アイスアリーナでトレーニングを行うフィギュアスケートの強化選手は、位置情報や移動軌跡、スピードの情報が表示されるため、自身の滑走や演技などを容易に確認できるようになり、復習に役立てることができる。