Microsoftは3月5日(現地時間)、Windows 11上でAndroidアプリを実行することができる「Windows Subsystem for Android(WSA)」のサポートを終了する計画を明らかにした。インストールされているアプリは2025年3月5日まではこれまで通り使用できるが、それ以降はサポートされなくなるという。
Amazonアプリストアで公開されているアプリしか使えないという問題
WSAはWindows 11デバイスでAndroidアプリをネイティブ実行できる仕組みで、2021年に発表され、2022年10月にバージョン1.0に到達した。バージョン1.0の時点ですでに5万個以上のアプリが実行可能と発表されていた。
ただし、WSAで実行できるのはあくまでもAmazonアプリストアで公開されているアプリに制限されていた。Amazonアプリストアは、Amazonが提供しているAndroidに対応したモバイルアプリストアである。Google Play Storeとは異なる独立したアプリストアであり、主にAmazon FireタブレットなどのAmazonデバイス向けのアプリを提供している。
WSAで実行できるAndroidアプリはこのAmazonアプリストアに依存するため、Google Playストアで公開されているすべてのアプリがWindowsで実行できるわけではないという問題があった。
サポート終了までの猶予は1年間
WSAのサポート終了は、Microsoftによるサポートページにおいて突然発表された。現在、サポートページには、「Windows 上のAmazonアプリストアと、WSAに依存するすべてのアプリケーションおよびゲームは、2025年3月5日以降サポートされなくなくなる」という注意書きが掲載されている。
この発表が行われた2024年3月5日より前にインストールしたアプリは、1年後の2025年3月5日までは引き続き使用できるという。また、それらのアプリのアップデートも2025年3月5日までは受け取ることができる。
サポート終了後にアプリがどうなるのかは説明されていない。動作しなくなるか、自動的に削除されるか、または単にサポートが受けられないだけなのか、いくつかの可能性が考えられる。