レゾナックHDが石化事業の分離を検討、上場も視野に

デスク「レゾナック・ホールディングス(髙橋秀仁社長)が石油化学事業を切り離すことの検討を始めたそうだね」

記者「現在、石化事業は子会社のレゾナックが手掛けていますが、切り離しの対象となるのは、基礎化学品であるエチレン、その誘導品を製造する大分県のコンビナート事業です。売上高は2023年12月期で3163億円、営業利益は87億円でした。この事業を、23年度の税制改正から始まった新制度『パーシャルスピンオフ(部分的分離)』で独立させる考えです。旧昭和電工の主力事業を分離し、半導体材料事業への集中をさらに明確化します」

デスク「独立後の道筋は?」

記者「レゾナックHDが20%未満の株式を継続保有するとともに、その石化新会社を上場させることや他社との連携も視野に入れています。ただ、石化事業の独立、再編を目指した三菱ケミカルグループは仕切り直しを余儀なくされており、今後紆余曲折も予想されます」