NTT東日本および西日本は3月7日、メタルケーブルの老朽化等により固定電話サービスを提供し続けることが困難となっていく中、今後も安定的に電話サービスを提供するため、「ワイヤレス固定電話」を4月1日より開始すると発表した。

「ワイヤレス固定電話」の概要

「ワイヤレス固定電話」とは、モバイル網を活用した無線による固定電話。ワイヤレス固定電話を提供する際は、他事業者からモバイル網を卸契約で調達し、両社のネットワークと組み合わせて提供される。

提供にあたっては、緊急通報等のユニバーサルサービスに求められる要件に対応するという。

  • ワイヤレス固定電話との接続イメージ　資料：NTT東日本

  • ワイヤレス固定電話の提供イメージ　資料：NTT東日本

同日、日本電信電話等に関する法律（以下、「NTT法」）第2条第5項ただし書の規定に基づき、他者設備を用いた地域電気通信業務に係る認可申請を行ったという。

「ワイヤレス固定電話」の提供エリア

「ワイヤレス固定電話」は、NTT法で定められる以下のエリア、かつ、携帯電話事業者がサービス提供を可能とするエリアで提供される。

  • 山村/半島/離島振興法等の対象地域、かつ加入電話回線密度が18回線/km2未満のエリア
  • 上記以外の地域で、特別な事情によりメタルケーブルでの提供が著しく不経済なエリア
  • 災害時等において一時的に自ら設置する設備による電話の役務の提供が困難となるエリア