KDDIは3月7日、LINEアカウント「auサポート」において、チャットボットによる問い合わせ対応に生成AIの活用を開始することを発表した。ユーザーの入力内容を要約できるほか、必要な情報が不足している場合には生成AIがユーザーに再質問を行う。これにより、問い合わせ内容の解決に要する時間を短縮し、ストレスなく迅速に問題を解決できるよう支援する。
チャットボットでの活用
長文での問い合わせに対し、生成AIが入力内容を要約して質問の意図を正しく認識しやすい形式に整理する。情報が不足している場合には生成AIがユーザーに再質問を行うなど、チャットボットが適切な回答を特定しやすいように誘導するという。
これによりチャットボットによる解決率を向上させ、問い合わせ内容の解決にかかる時間の短縮を狙う。事前に実施した検証では、既存のチャットボットでの対応と比較して約5分程度(従来の約2割)短縮できた事例も確認しているそうだ。
アドバイザー回答支援での活用
チャットボットの回答が問い合わせ内容の解決につながらなかった場合は、チャットアドバイザーが問い合わせ対応を引き継ぐ。アドバイザーがユーザーとの応対を開始する前に、生成AIがこれまでの会話を要約し、アドバイザーが迅速に問題の本質を把握して適切な回答を提供できるようにするとのことだ。
なお、同社はチャットアドバイザーの研修にも生成AIを導入している。生成AIをユーザー役としてシミュレーションすることで、実際の応対に近い環境での研修が可能となり、アドバイザーのスキル向上が促せるのだという。