SP商材D2Cのイタミアート、東証グロースへ上場 「のぼりキング」など18サイト展開、リアル回帰で再成長

セールスプロモーション(SP)商材のネット販売などを行うイタミアートは3月4日、東京証券取引所グロース市場への新規株式上場を承認された。製造直販のD2Cビジネスモデルを構築し、2023年1月期の売上高は前期比18.9%増の25億600万円となっている。上場予定日は4月8日。

イタミアートはBtoB向けECサイト「キングシリーズ」など18サイトを運営し、OOH(アウト・オブ・ホーム)広告の代表的な媒体の1つであるのぼり旗、幕、看板といったオリジナル大型SP商材の製造・販売を行っている。

代表的なECサイトとしては、のぼり・旗などを製造・販売する「のぼりキング」、横断幕・懸垂幕・垂れ幕などを製造・販売する「横断幕・懸垂幕キング」、冊子・うちわなどを製造・販売する「冊子製本キング」などを運営している。コロナ禍にリアル店舗の営業環境が悪化し、SP商材の販売も悪化した。アフターコロナのリアル回帰により、売り上げも回復している。

柔軟性・利便性の高いサービス、安定した品質、短納期、低価格販売を軸としたECサイトを多店舗展開し、多くの顧客が見つけ、購入が簡単にできる環境を「IT」の力を使い実現している。商品企画からサイト構築、集客、販売、制作、出荷までの全工程を中間業者を介さずに自社で行っている。複雑で多様な製造管理も自社開発システムで制御することにより、高い生産性と効率を実現しているという。

取扱商品カテゴリーの拡張に伴い、商品開発を注力し続けている。パネル・看板の印刷製造ができる設備を導入し、ECサイト「パネルキング」を開設している。充実した製造設備や製造ノウハウによる商品開発に加え、これまで蓄積したSEO対策などのマーケティングのノウハウ、自社独自のシステム管理による圧倒的な生産性を生かし、各サイトにおいて再現性の高い成長を実現している。

WEBマーケティングの専門部署による、WEB広告運用、SEO対策、SNS運用による集客施策に加え、独自のCRMを利用した顧客データベースをもとにメールマガジン、ダイレクトメールの送付などを行うことで顧客とのリレーションを強化している。顧客のニーズを分析し、新商品や新サービスのリリースを行うことで成約率、リピート率の向上を推進してきた。全18のECサイトを跨いだクロスセルも積極的に行っている。