Microsoftは現地時間2024年3月4日、Python SDK for Semantic Kernelをバージョン0.9.0b1に更新した旨を公式ブログで報告した。本バージョンはPython SDKと.NET SDKの機能を一致させ、開発者体験を向上させている。具体的には.NET SDKとの一貫性を保つためにメソッドの名前変更と配置を行い、Semantic Kernelがメモリーやキャンセルしたトークン情報の取得に用いるSKContextを廃して新たなシステムでKernelArgumentsの簡素化などを実現。また、関数パラメーターを修飾するkernel_function_parameter_decoratorからPythonのAnnotatedに移行した。

Semantic KernelはAzure OpenAI ServiceなどのAIサービスを容易化するオープンソースSDK。C#やJava、Pythonなどの開発言語で利用できる。開発チームは3月中にPython SDK for Semantic Kernelのリリース候補版を提供し、5月開催予定のMicrosoft Buildでバージョン1.0.0をリリースする予定だ。その他の更新内容はGitHubもしくは公式ブログで確認してほしい。特に古いPython SDK for Semantic Kernelからの更新はメソッドの名前変更や引数の処理に影響をおよぼすため、細心の注意が必要となる。