Lifeit、ベビー用品EC『アイラブベビー』が好調 売れ筋の決め手は「色」

複数のECサイトの運営を行うLifeitは、ベビー用品を取り扱うECサイト「アイラブベビー」を運営している。「アイラブベビー」で扱うオリジナル商品については、「色」によって売れ筋かどうかが決まるケースも少なくないという。

Lifeitは、「こどもと暮らし」「紳士の持ち物」「ビーズマニア」など、ジャンルの異なる9つのECサイトの運営を行っている。「アイラブベビー」はその中の一つ。Lifeitの運営するショップの中で最大の売り上げを誇っているという。

「アイラブベビー」のサイト内で大きく取り扱っている商品の一つが、ベビー布団メーカーのサンデシカと共同開発した、ダブルガーゼのベビー布団セットだという。このベビー布団は、アイボリー色にブラウンの小さなスター模様をあしらったデザインになっている。

ベビー布団というとこれまで、「赤ちゃん」のかわいらしいイメージに合わせた、ファンシーなデザインのものや、原色を多用するデザインのものが多かったという。これに対して同社の商品は、日常のインテリアになじむ色味になっている。

同社の植田元気取締役社長は、「子供部屋だけではなく、日常を過ごすリビングのインテリアにもなじむトーンやデザインの製品が人気となっている。こうした風潮は、これからも広がっていくだろう」と語る。

インテリアにマッチするような「色」だけが売れ筋になるわけではない。売れ筋商品の「色」には、現代の社会事情が反映されることもあるのだという。

「ベビー用品を選ぶ際の、『男の子だから黒・青、女の子だから赤・ピンク』というジェンダーにおける固定観念も薄れてきている」(同)のだそうだ。実際に、同社が運営するECサイト「こどもと暮らし」では、女の子に一番人気のランドセルの色がミントなのだという。楽天市場では「ランドセル 女の子」と検索すると「ランドセル 女の子 黒」「ランドセル 女の子 青」などのワードがサジェストされるようになっている。ジェンダーに捉われない、多様な色の好みが、近年のトレンドなのだそうだ。

ベビー用品市場の競争が激化する中、「アイラブベビー」では高付加価値の商品の開発にも力を入れている。同サイト限定カラーのグッズがこれに当たるという。上田社長は「『この色はここでしか買えない』という特別感を演出することにより、差別化を図っていきたい」と話していた。