Microsoftは以前より、Windows 11, バージョン22H2を使い続けているユーザーに対して、2024年2月以降はセキュリティ更新を除くプレビューの更新プログラムの配信を行わないとアナウンスしていた。その期限が切れる直前の2024年2月27日、同社は方針を大きく変更し、エディションに応じて最長で2025年6月24日までプレビュー更新プログラムの提供を続けると発表した。

現在、Windows 11の更新プログラムのリリースページには、バージョン22H2向けの新たなプレビュー更新プログラムの終了日に関するアナウンスが掲載されている。

  • 2024 年 2 月 13 日 — KB5034765 (OS ビルド 22621.3155 および 22631.3155) - Microsoft サポート

    2024 年 2 月 13 日 — KB5034765 (OS ビルド 22621.3155 および 22631.3155) - Microsoft サポート

新たな提供期限は2025年6月24日または2024年6月26日

セキュリティ以外のプレビュー更新プログラムとは、次の月次更新に含まれる新機能や改善のうち、セキュリティに関連しないものを先行で使用できるようにするものである。通常は毎月第4週にリリースされ、そこで問題が生じなければ、次の月の第2週に正式リリースに含まれる形になる。

プレビュー更新プログラムはオプション扱いであるため、Windows Updateによる自動更新の対象にはならず、適用したい場合は手動でインストールを実施する必要がある。ユーザーにとっては、新機能や機能修正を一足早く試すことで、次のアップデートに備えられるというメリットがある。

Microsoftはこれまで、Windows 11, バージョン22H2のユーザーに対して、2024年2月以降はこのセキュリティ以外のプレビュー更新プログラムの配信を停止すると伝えてきた。これにはバージョン23H2への早期の移行を促す狙いがあるとされていた。

新しいアナウンスでは、Windows 11, バージョン22H2のEnterprise、Education、IoT Enterprise、Enterprise マルチセッションの各エディションに対しては、2025年6月24日までセキュリティ以外のプレビュー更新プログラムが提供されるとなっている。また、Home、Pro、Pro Education、Pro for Workstationsの各エディションに対しては、2024年6月26日までセキュリティ以外のプレビュー更新プログラムが提供されるという。

Windows 11, バージョン22H2のサポート期間は最長で2025年10月14日まで

Windows 11, バージョン22H2は2022年9月20日にリリースされた。Microsoftは現在、Widnowsのメジャーバージョンに関して、HomeおよびProエディションはリリースから約2年間、EnterpriseおよびEducationエディションは約3年間と定めている。バージョン22H2は、それぞれ2024年10月8日、および2025年10月8日にサポート終了を迎える。つまり、サポート終了の約3カ月前までは、プレビュー更新プログラムの提供も続けられるということだ。

Microsoftでは、バージョン22H2のサポート終了に備えて、今月よりバージョン23H2への強制的なアップグレードの展開を始めている。自動更新の対象は機械学習モデルのトレーニングに従って決定されるという。

すでにサポートが終了したバージョン21H2を使用している場合には、先にバージョン22H2への強制アップグレードが実施され、その後にバージョン23H2へのアップグレードが行われる。(参考記事:Microsoft、Windows 11 23H2への強制アップグレード開始 | TECH+(テックプラス)

もし依然としてバージョン22H2や21H2を使い続けている場合には、早い段階でバージョン23H2に移行し、22H2のサポート終了に備えておくことが推奨される。