人気YouTuberのヒカルさんは3月1日、自身のYouTubeチャンネルにおいて、アパレルやコスメ、スポーツアイテムのブランド「ReZARD(リザード)」を運営し、自ら立ち上げた「株式会社ReZARD」で株式上場を目指すと発表した。「ReZARD」の提携先であった小学館の子会社であるCandeeからDtoC事業を買収したことや、ホテルを買収したことも明らかにした。
「ReZARD」はヒカルさんのプロデュースのもと、4年半前にアパレルからスタートし、化粧品やスポーツアイテムなどを展開しているブランド。
ヒカルさんは、「(上場は)半年前くらいにパっと出てきたことなんですけど、上場っていったい何なのか。僕の中で最も信用が必要なことだと思っている。有名人の中でおそらく半分以上の株を持って、上場した人って、日本だったらいないんじゃないかなと思う。僕はReZARDの株を半分以上持っているんですよ」と上場を目指すプロジェクトの意義を説明した。
ヒカルさんは上場を目指す理由について、「ReZARDを上場させるということは、きっと応援してくれているみんなにとっても大きなことになるんじゃないかなと。『ヒカルを応援していて良かった』とか、『ヒカルを応援していて恥ずかしくないようにしてほしい』っていう風に昔から言われている。やっぱ僕は度々、炎上しているんで、『ヒカルなんて応援しているなんて恥ずかしい』とか、『カッコ悪い』とか、『本当にReZARD売れているの?』とか、いろいろなこと言われてきて、それた全てを払しょくする一番の大きな一手が上場なんじゃないかと」と話した。
さらに、ヒカルさんは、「僕自身、いろんなことをして、お金を稼いできました。ただただお金を稼ぐということに面白みを感じていなくて。こんな僕には視聴者がいて、仲間がいて、本当に人に恵まれているんですよ。そんな中で、何しようとなったときに、みんなと一緒に大きな祭りをつくりたい。ほかのYouTuberじゃできないこと、描けない未来を、俺たちならやれるんじゃないかと」と意気込みを語った。
上場の可能性については、「可能性があると判断したからこうやって言っているわけで、今ゼロの状態からいきなり上場を目指すというわけではなくて、『ReZARD』も3年間、ある程度の売り上げをずっとキープしてて、安定している。もちろんまだまだだが、安定している中で、これだったらいけるだろうと、その可能性を信じて上場という目標を掲げてこれからYouTubeをやっていきます」とヒカルさんは語る。
「ReZARD」は、インフルエンサーが立ち上げ直接販売するP2C(Person to Consumer/パーソン・トゥ・コンシューマー)の代表的なブランドの1つとして知られている。自社ECサイトで販売するだけでなく、「ReZARD」ブランドとして、他の著名ブランドとコラボレーションしたり、アライアンスを組んで商品を販売してきた。関連製品の売り上げは数十億円とも言われている。
今後の展望について、ヒカルさんは、「上場したらさらに攻めたいと思っている。今までは業務提携をしてアパレルや化粧品などを販売していました。自分で在庫を抱えずに、(提携先に)在庫を抱えてもらって、(売り上げの)パーセンテージでそれを利益にしていた。(その提携先である小学館の100%子会社だった)CandeeのDtoCの部分を(事業)譲渡してもらいました。『ReZARD』を本気で大きくしようというタイミングで、リスクも全部とった上でやっていこうとなった」と話す。
ReZARDで上場を目指すことや、CandeeからDtoC事業を買収したことに加えて、10億円でホテルを買収したことも紹介している。ReZARDとしてホテル事業を展開し、アパレルやコスメなどの商品販売以外の収益拡大を目指す。
ヒカルさんはYouTuberとして新たなビジネスの形を追求し、登録者や再生数など既存の基準ではない、新しい独自の目線で「日本一のYouTuber」を目指すという。