JR東日本は3月1日、災害発生時にロボットが駅などの公共空間で稼働していることを想定し、顧客の避難の妨げにならないための「災害発生時におけるロボットのあり方」に関する課題を抽出する実証実験を3月9日から同月11日までの期間で高輪ゲートウェイ駅において実施することを発表した。
実証実験の概要
今回の実証実験では、沖電気工業が開発した高度遠隔運用プラットフォーム「REMOWAYTM」で制御され駅構内(コンコース)で稼働している3種類のロボットが、災害情報を受信した場合を想定して、顧客の避難通路を空けて退避し、退避後は音声やモニター表示により顧客の避難誘導案内を行う。
今回の実証実験を通じて、災害発生時におけるロボットのあり方についての検証を行い、駅や商業施設へのロボット導入における課題抽出を行うとともに、課題解決に向けた取り組みを行っていきたい考え。
主な検証内容
同社は、災害発生時におけるロボットのあり方について以下の3点について検証を行うとしている。
- 通常運用から災害発生時・災害発生後の運用へ切替えた場合のロボットの動作確認
- ロボットが退避をする際の課題抽出(阻害要因の抽出)
- 避難誘導案内の有効性検証(モニター・音声などの利用)
今後は、実証実験環境を変えて比較検証するとともに、災害発生時のロボットが稼働している施設環境や想定災害の内容などさまざまなパターンにおいての実証実験を継続し、労働人口減少社会において、顧客の安全を確保しながら、人とロボットが協働するための課題解決に取り組んでいきたい考え。