AKOMEYA TOKYOはこのほど、Eコマースにおける不正取引防止およびリスクインテリジェンスを提供するRiskified Ltd.のサービスの導入から2カ月の結果を公開した。不正検知承認率は導入前比101.1%、オーソリ承認率は導入前比117.8%になった。さらにAIによる即時不正チェックにより、運用面の負担も減少し、業務効率が改善した。
AKOMEYA TOKYOは、「1杯の炊き立てのごはんから広がるおいしい輪」をコンセプトに、全国各地から厳選したさまざまな種類のお米を中心に、ご飯と相性抜群のご飯のお供や和食の中心にある出汁や調味料、食器・調理道具などを扱うライフスタイルショップ。東京を中心に22の店舗(2024年2月27日現在)、2店舗の「AKOMEYA食堂」、オンラインショップを展開している。
11月20日より、Eコマースにおける不正取引防止およびリスクインテリジェンスを提供するRiskified Ltd.のサービスの導入しており、このほど、導入から2カ月の結果を公開した。
AKOMEYA TOKYO主に扱っている食品は単価が低いため、以前は不正利用の被害がなく、チャージバックもなかった。しかし、コロナ禍でECが盛り上がったことを背景に、2022年に大量のクレジットカードマスターアタックが発生。チャージバックも次々に発生した。
こうした状況を受け、ルールベースでの不正検知サービスを導入したが、ルールを設けたことで不正注文ではない真正顧客も不正注文と認識され、真正顧客の方が購入できないなど新たな問題も発生した。さらに人による目視での不正チェックも行わなければならないなど、人材の確保も問題となり、さまざまな課題が発生していたため、Riskified Ltd.のサービス導入に至った。
Riskified導入前の10月と、導入後約2カ月が経過した2024年1月のパフォーマンスを比較した結果、不正検知承認率は101.1%の上昇、オーソリ承認率は117.8%上昇しており、導入後早々に効果が出ていることがわかった。チャージバックは計上されるまでに一定期間を要するが、導入後約2カ月が経過した時点でチャージバックの発生が0件という実績に、Riskifiedの精度の高さを感じているとした。
Riskified導入後は、人による目視チェックが不要となり、運用面の負担が軽減した。導入前は、中リスクのユーザーにはクイズで不正検知を行う方式を用いていたが、RiskifiedはAIによる即時判定のため、利用者にスムーズな買い物体験を提供できていると述べた。以前はあった、真正顧客からの問い合わせも格段に減っており、顧客対応も最低限に抑えられ、全体の業務効率化に成功している。導入からまだ数カ月だが、こうした結果からすでに費用対効果を感じていると述べた
今後の目標については、不正検知承認率が限りなく100%に近づき、さらにそれをキープし、真正ユーザーの巻き込みがゼロになる事を目指すと述べた。高い不正検知承認率を確保した上でチャージバック率は限りなくゼロに抑え、それに伴いカードのオーソリ承認率を改善していきたい考えを示した。
Riskifiedのサービスは、AKOMEYA TOKYOのようにギフト需要が高く、同一商品の複数買いや同一商品の異なる住所への発送といった不正の動きと判定されがちな注文の比率が多い企業など、ルールベースで不正検知をすると真正ユーザーを巻き込んでしまいがちな企業に適すると述べた。さらにAIによる不正検知により圧倒的に人的コストの削減ができるため、「運用の効率化(DX)を目指す企業は運用負担が少なくなるのでおすすめしたいです」と話した。