「いつでもどこでも働ける働き方改革を応援しながらセキュリティも担保する〝最後の砦〟の役割を果たしたい」
スパイダープラス・伊藤謙自の”建設現場進化論” 「いつでも、どこでも建設現場の管理ができる! 」
あらゆるものがインターネットとつながる一方で、サイバー攻撃は年々増加。ただ、個人情報の流出原因として未だに社員による「誤表示・誤送信」「紛失・誤廃棄」「盗難」などが半数だ。自社開発ソフトにはアラートなどでそれらを防ぐ機能も備える。
2001年の設立時からセキュリティ分野に特化。15年東証マザーズ(現グロース)上場。特徴的なのは「徹底的に〝人〟に焦点を当てたセキュリティ対策」を提供する点。入口と出口を保護するネットワークセキュリティとネットワークに接続されたパソコンなどの機器を守る領域の双方に取り組んでいる。
外部攻撃のみならず、内部からの情報流出(社員のミス等)にも精通しており、中小企業を主な顧客層に。個々のセキュリティ対応に加え、「経営者目線でUSBをパソコンに挿すことの許可や禁止といったルールづくりにまで相談に乗れるエンジニアが揃っていることが強み」だ。場合によってはネットワーク全体の切り替えも提言する。
業務可視化分析・情報漏洩対策などで生産性向上を支援するソフト「ワークスマートクラウド」は1900社に導入。さらにIT人材不足が叫ばれる中、子会社のGHIでは韓国でのIT人材教育や国内企業への人材派遣事業も手掛けている。「まずは教育から変えていくべきだ」と話す。
セキュリティ業界ではユニークな経歴を持つ。セゾン系の不動産会社で人事を担当した後、旧アーサーアンダーセン会計事務所で企業監査を行う。穀物メジャーのカーギルの投資部門で事業再生に携わり、「潜在価値を顕在化させるコーポレート投資を学んだ」。その後、創業者と出会い請われた。
セキュリティは今後も伸びるだけに「まだ眠っている潜在価値を顕在化させる」と話し、中小企業の成長に貢献する考えだ。
休日に家族とゴルフを楽しむのが束の間の休息と笑う。