Microsoftは現地時間2024年2月28日、Python in Visual Studio Codeの3月更新を公式ブログで報告した。インストール済みの場合はVisual Studio Codeの更新機能で、未インストールの場合はVisual Studio Codeの拡張機能管理や、Visual Studio Marketplace(Python、JupyterPylance)から拡張機能を入手できる。本バージョンでは、Pylance拡張機能のプレリリース版にある程度の正解を導き出すヒューリスティックで足りない要素を追加する機能、Python Debugger拡張機能を用いたDjangoおよびFlaskのデバッグ機能強化、Python REPLのシェル統合、Pylance拡張機能が言語サーバーのローカル/リモートを検出するようになった。
Pylance拡張機能のAdd Import Quick FixはPythonプロジェクトで足りないモジュールやシンボルなどを取り込む機能だが、ヒューリスティックエンジンを備えたSearch for additional import matchesを使用することで、新たに上位三つの候補を提示する。また、タイプミスで取りこぼしたインポート設定を訂正するChange spelling Code Actionも導入した。なお、一連の機能は既定で無効になっているため、「python.analysis.addImport.heuristics : "true"」と有効化設定が必要である。
PythonフレームワークのDjangoおよびFlaskのコード記述時にWebブラウザーを自動起動する機能がPython Debugger拡張機能に加わった。こちらも「autoStartBrowser: truelaunch.json」で制御できる。対話実行モードのPython REPLシェル統合はターミナル経由でREPLのコマンド実行や履歴を実現する機能。ただし、Windows環境はWSL機能拡張が必要となる。Jupyter機能拡張はJupyterサーバーのローカルとリモートを検出し、開発内容に応じた言語機能を選択しやすくなった。その他の変更点はChangelog(Python、Jupyter、Pylance)を参照してほしい。