Intelは2月29日(米国時間)、同社のプログラマブル・ソリューション・グループ(PSG)の独立後の新社名を「Altera」とすることを正式に発表した。

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    新生Alteraのロゴ (出所:Intel)

この取り組みの説明会となった「Intel FPGA Vision Webcast」において、Alteraの最高経営責任者(CEO)に就任したサンドラ・リベラ氏と最高執行責任者(COO)に就任したシャノン・プーリン氏が、550億ドルを超える市場機会に対するリーダーシップを発揮するための戦略を発表。今後、AI機能をファブリックに統合したFPGAなど、ポートフォリオの拡大を進めていくことで、顧客の課題解決を支援していくことを強調した。

Intelは2023年10月、FPGAを手掛けてきたプログラマブル・ソリューション・グループ(PSG)を新会社として2024年1月に独立させることを発表していた。今後2~3年以内のIPOを目指すとしている。

Alteraという社名は、2015年にIntelが167億ドルで買収した当時の大手FPGAメーカー「Altera」を踏襲したもの。旧AlteraはIntelのPSGとして、FPGAを中心にストラクチャードASICであるeASIC(2018年にIntelが買収)なども含めた柔軟な構成を可能とする半導体デバイス事業を手掛けてきたが、再び独立した企業へと生まれ変わることとなった。

同社CEOに就任したサンドラ・リベラ氏は、「顧客がますます複雑化する技術的課題に対処し、競合他社との差別化を図り、価値実現までの時間を短縮することに取り組んでいる中、私たちはFPGA市場を再活性化する機会を得た。Alteraは、通信、クラウド、データセンタ、組み込み、産業、自動車、航空宇宙市場セグメントの幅広いアプリケーションにわたって、プログラム可能なソリューションとアクセス可能なAIを提供するために、大胆かつ機敏で顧客重視のアプローチで先頭に立って取り組んでいる」と述べている。

なお、現在、同社の最新製品ラインナップとしてはハイエンドFPGAの「Agilex 9」、「Agilex 7F/Agilex 7I」、2023年末よりサンプル出荷を開始したミッドレンジFPGAの「Agilex 5」、比較的小型のフォームファクター向けFPGAとなる「Agilex 3」が用意されており、このうちAgilex 3については近いうちに製品の公開を行う予定だとしている。