LINE、Twitter、Instagramなど、私たちは毎日多くのSNSを使っているが、中でも、LINEはなくてはならないものになっている。日本では、LINEが最も使われているSNSであり、そのユーザー数は9500万人といわれている。日本の人口を1億2000万人とすると、約8割の日本人が使っていることになる。
これほどまでにシェアが高いアプリは、当然、サイバー犯罪者にとっても魅力的な標的といえる。サイバー犯罪は増加の一途をたどっているが、当然、SNSもターゲットとされている。芸能人がLINEのアカウントを乗っ取られたという話は珍しくない。
LINEのアカウントを乗っ取られたら、ECサイトのアカウントやクレジットカードを盗まれて、金銭的被害を受ける可能性がある。では、どうすればLINEを守ることができるのだろうか。
McAfeeの公式ブログが、LINEが乗っ取られた時の対応と事前に防ぐための対策を紹介しているので、そのポイントを紹介しよう。
LINEアカウントを乗っ取る手口
McAfeeは、LINEアカウントの乗っ取りによるサイバー攻撃の手口として、なりすましを挙げている。なりすましとは、乗っ取ったアカウントを悪用して、その人のふりをして悪意のある行動をとることを意味する。
犯罪者が成りすましている際の特徴としては、以下が考えられるという。
- 乗っ取られたアカウントの持ち主とは思えないような接し方
- 日本語が不自然
- 頻繁に「緊急」などという言葉を使って相手を焦らせるだけでなく、「安心」という言葉を使って安心感を与えて判断力を鈍らせる
- 自分のLINEアカウントが凍結されたから助けてほしいなどと言って、ログイン情報を要求してきたり、怪しいURL、QRコードへのアクセス、認証番号を入力しろなどと誘導したりしてくる
また、コンビニなどで簡単に購入できるAmazonギフト券や各プリペイドカードを購入し、その番号を共有してほしいと連絡してくるケースもあるという。
ここで、券やカードを購入して番号を共有してしまうと、そのカードを使われて金銭的な被害が発生してしまうことになる。
LINEアカウントが乗っ取られた可能性がある時の対処
もし、LINEアカウントが乗っ取られたら、どうすべきか。基本的な対処法として、以下が紹介されている。
自分のアカウントが乗っ取られた場合
自分のアカウントが乗っ取られた疑いがある場合、まずはLINEにログインしてみるべきだという。
ログインできたら、すぐにパスワードを変更する。ログインできなかったら、乗っ取ったサイバー犯罪者がパスワードを変更した可能性があるので、LINE公式サイトの「お問い合わせフォーム」から「自分のアカウントが盗まれた」を選択して詳細を入力する。
これにより、LINE側の確認がとれ次第、アカウントが削除される。この手続きと同時に、周囲に被害が及ばないよう、乗っ取りの被害に遭ったことを友人や家族、仕事関係者などに連絡したほうがよいという。
友人のアカウントが乗っ取られたと感じた場合
友人とLINEでやりとりしている時、突然、電子マネーの授受の話が出てきたり、日本語が不自然になったりした場合は乗っ取られている可能性が考えられる。
このような場合は、無理に返信せずに無視すべきだという。その後、LINE以外の連絡手段で本人に確認をとり、本人は乗っ取られたことに気づいていない可能性もあるので教えたほうがよいとのこと。
LINEアカウント乗っ取りを回避するための対策
さらに、LINEアカウントが乗っ取られることを防ぐための対策として、以下が挙げられている。
- IDとパスワードを使い回しをやめる
- パスワードを推測されにくいものにし、定期的に変更する
- 不審なメッセージが届いたら疑う
- LINE公式アカウントであることを確認する
- ID検索をオフに設定する
- LINE以外の連絡手段を把握しておく