電通とシンク・ネイチャーは2月29日、企業の自然関連活動が、生物多様性やビジネスに与える影響を測定し可視化するサービス「バタフライチェック」の提供を同日より開始することを発表した。電通は、「ネイチャーポジティブ(生物多様性の損失を止め自然を回復軌道に乗せた状態のこと)」に向けて、活動の成果を可視化し、新規事業開発などの新たなビジネスにつなげる支援を行うという。
なお、バタフライチェックの名称は、生物多様性において重要な花粉媒介者の「チョウ」と、小さな出来事が予想もしなかった大きな出来事につながる事象を表す「バタフライエフェクト」から着想を得たものだという。
バタフライチェックとは
バタフライチェックは、企業の自然関連活動が、生物多様性やビジネスに与える影響を測定し可視化するサービスで、中央の赤い箇所が自然関連活動による生物種・生態系の変化を、左側の緑の箇所は中央の生物多様性による恩恵を受けた「生態系サービス」への影響を示す。
右側の青い箇所はビジネスへの影響(事業/収益貢献・顧客評価・社会的評価・従業員評価・周辺関係者評価)を示し、3つの結果をもとに生物多様性やビジネスに与える影響を統合的に可視化する。また、スコアアップに向けた改善点や新規の事業機会を抽出し、統合的に分析する。
電通は、今後も顧客企業を含むあらゆるステークホルダーとともに多様な施策やビジネスを通じて、グループとして掲げる経営方針である「B2B2S(Business to Business to Society)」、すなわち顧客企業との協業を通じた社会課題の解決に貢献していきたい構え。