GZキャピタル、北九州市、九州工業大学(九工大)の3者は2月22日、産学官連携による研究開発および実証実験、人材育成の共同推進を目的とした締結式および実証デモンストレーションを挙行したことを発表した。
GZキャピタルは、産学官連携施設である「北九州イノベーションセンター」を通じて老若男女問わず全世代の新たな挑戦を支援する取り組みを行っている。同センターは“KITAKYUSHU=INNOVATION”をコンセプトに掲げ、ビジネスユーザーのみならず、一般ユーザーも訪れることができる複合施設となることを目指して運営されている。
今回の連携協定は、同センター内に研究開発や実証実験など新たな挑戦を支援するフィールド型オフィス「サードオフィス 北九州イノベーションセンター店(サードオフィス北九州)」が開設したことに伴い、市内外のスタートアップ企業の誘致を加速させ、人と企業が集い「稼げるまち」へと北九州市を変化させていくことを目指したもので、今後は実証実装の環境のみならず、産学官連携によるR&Dを中心としたスタートアップ企業への総合支援も行っていくとしている。
また、締結式に合わせて行われた実証デモンストレーションでは、同センターがグランモールという商業施設の跡地を利用した実証実装フィールドを活用した形で多数のロボット活用のデモが披露された。
具体的には、九工大発の協調移動ロボットベンチャー「TriOrb」による高性能球駆動式全方向移動ロボットに関するデモや、九工大と北九州工業高等専門学校発のロボットベンチャー「KiQ Robotics」による荷卸しロボット(デパレタイズ)に関するデモ、電気制御機器商社の「東洋エンジニア」による屋外での農業用ドローンを用いた農薬散布デモ、九工大によるレストラン跡地の配膳ロボットに関するデモやショップ跡地のお片付けロボットに関するデモなど、屋内のみならず約6万9000m2という広い敷地を活用する形でさまざまなデモが披露され、同センターの可能性が示されたとする。
なお、サードオフィス北九州についてGZキャピタルでは、ロボット分野における社会実装などSlerとの具体的な連携や取組を促進するプラットフォーマーとしての役割を担うことが期待したオフィスで、ロボット導入にあたって、ユーザー側の業務プロセスや施設環境をロボット導入しやすい環境へと変革する「ロボットフレンドリー」な環境の実現を目指していると説明している。