【「宅食」新ブランドの背景を聞く】SOYOKAZE 齋藤政人部長「アフターコロナも成長、若年層獲得へ」

介護事業や食事宅配サービスを手がけるの2023年3月期の売上高は、前期比約50%増と好調だ。2月15日に食事宅配サービスの新ブランドを設立し、若年層の獲得を狙う。2023年度の振り返りと、今後の取り組みについて、齋藤政人氏に聞いた。

――2023年度を振り返るとどうだったか?

介護事業が中心だが、事業を拡大し、上手くいっている。2019年に開始した食事宅配サービス「食のそよ風」が好調だ。アフターコロナにおいても失速することなく成長を続けている。

――成長の要因は?

プロモーションやマーケティングの工夫ではなく、商品の質を高めたことが奏功していると思う。値段や利便性も訴求できる要素ではあるが、やはりおいしさが最大の強みだ。

 

食事宅配サービスを利用する人の傾向として、定期的にいろいろな商品を巡回する。「食のそよ風」を思い出してもらえるよう、味を大切にしている。

――新ブランドについて。

新ブランド「kanau」は、若年層の関心が高いタンパク質と食物繊維を多く含む冷凍食品のシリーズだ。

 

「食のそよ風」のメインユーザーは、40~50代となっている。事業を拡大するため、20~30代の若年層を取り込む狙いだ。コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスの良さで訴求できると思う。

 

既存商品ではボリュームが足りないという声もあったので、それにも応えられるシリーズだ。

▲「とろーり卵のガパオ風」

――今後の意気込みは?

タンパク質や食物繊維を含む食事宅配サービスは長年考えていたが、商品化するには難しく、断念した経験がある。今年こうしてリリースできたことがとてもうれしく、実現に関わってくれた人々に感謝している。

今年は幅広い世代に「食のそよ風」を届ける挑戦の年となる。利用者一人一人に向き合って、おいしい食事を届けていきたい。