NECは2月28日、VPN(Virtual Private Network)対応高速アクセスルータ「UNIVERGE IXシリーズ」に関して、アーキテクチャを一新した「UNIVERGE IX-R2530」を商品化し、同日より販売を開始したことを発表した。出荷開始は4月下旬、価格は22万5千円(税別)。
UNIVERGE IX-R2530の概要
UNIVERGE IX-R2530は、5Gなど高速・低遅延な通信メディアの性能を活用できるようCPU(中央演算処理装置)、メモリ、主要構成部品やベースOSなどアーキテクチャを一新したVPN対応高速アクセスルータの新シリーズ「UNIVERGE IX-Rシリーズ」の第1弾モデル。
新アーキテクチャの採用により、基本性能や静音性を向上させつつコストを低減したほか、10GbEと1GbEの双方に対応し、同モデルに接続するるネットワーク機器の管理を強化する「マルチベンダ管理機能」を新たに搭載した。
同機能では、NECプラットフォームズが提供するクラウド型統合管理サービス「NetMeister」と連携し、他社製機器を含む、NetMeister非対応のネットワーク機器の状態把握や異常検出などの管理が可能だという。
従来のUNIVERGE IXシリーズとの比較
従来のUNIVERGE IXシリーズとNetMeisterの連携では、非対応機器についてはPING監視(死活監視:Pingコマンドを使ってネットワーク上の機器やサービスの死活を監視し、可用性を判断すること)とリモートアクセスのみの対応であったが、新商品ではNetMeister Primeとの連携により、SNMP(Simple Network Management Protocol)を利用した情報収集でCPU・メモリ使用率やトラフィック・ポート状態を把握可能となり、さらに遠隔操作を行うプロトコルtelnetやSSHに対応した機器ではコマンドの実行も行える。
なお、同モデルはUNIVERGE IXシリーズのコマンド体系に準じており、これまでの同シリーズ利用者であればスムーズに導入できるとしている。
主な仕様は、ポート構成が10Gイーサネットは2系統、2ポート。1Gイーサネットは1系統、4ポート(スイッチングHub)。USBポートは1ポート(Type-A)。シリアルコンソール接続ポート(従来機互換)は1ポート。IP転送性能は10Gbps、VPN時の暗号化性能は3.5Gbps。