Windows 11 バージョン23H2は、2023年10月31日にリリースされた現時点でのWindows 11の最新メジャーバージョンである。MicrosoftはWidnowsのメジャーバージョンのサポート期間をリリースから2年間と定めており、前バージョンの22H2は2024年10月8日にサポート終了を迎える。
これに先立ってMicrosoftは、 古いバージョンのWindows 11を使用しているデバイス向けに、23H2への強制的なアップグレードの展開を始めた。Windows 11 23H2の「既知の問題と通知」ページには、2024年2月20日時点で強制アップグレードのアナウンスが掲載されている。
強制アップグレード対象デバイスは機械学習で決定
Microsoftは、「この自動更新は、サービスの終了に達したか近づいているWindows 11デバイスが対象」と説明している。Windows 11の最初のバージョンである21H2は、2023年10月10日をもってすでにサポートが終了している。22H2は、前述のようにあと8カ月足らずでサポート終了を迎える。
MicrosoftがWindows 11に対し、強制アップグレードを実施するのはこれが初めてではない。同社は21H2のサポートが終了する1カ月前より、22H2以降のバージョンへに強制アップグレードする旨を通知し、実際に22H2へのアップグレードを実施した。22H2のサポート終了を控えて、23H2への強制アップグレードはより余裕を持ったスケジュールで実施する方針のようだ。
アップグレード対象のデバイスは機械学習(ML)モデルのトレーニングに従って決定されるという。同社では、安全なロールアウトとスムーズな更新エクスペリエンスを実現するために、インテリジェントMLモデルを引き続きトレーニングしていると説明している。
動作保証されているハードウェアにおいてWindows 11を23H2にアップグレードしないことのメリットはほとんどない。2023年10月31日のリリース後に発覚した大きな問題の一部はすでに修正されており、これから致命的な不具合が発生するリスクは低いと言えるだろう。もし、23H2の目玉であるCopilotアシスタントのプレビュー版を使わないとしても、早い段階で23H2に移行し、22H2のサポート終了に備えておくことが推奨される。