コロナ下を経て、今でこそ珍しくなくなったリモートワーク。時代に遥か先駆けて2009年11月、全社員リモートワーク・フルフレックス型ワークスタイルで、全国からビジョン・ミッションに共感する有志を集い、創業したのがAsMama(所在地:神奈川県横浜市)である。
事業の柱は、全国の自治体や民間企業と連携して推進するコミュニティ創生・活用。コミュニティ創生事業では、地域課題解決や価値創出のための「住民主導型共助コミュニティ」をつくり、住民同士、住民と企業、住民と自治体をリアルでの施策と同社が運営する共助アプリの実装によってつなぐ。また、つくったコミュニティを活用して、超地域密着型のプロモーションやマーケティングを実施している。
AsMama初となるサービスは、2013年にリリースした、相互承認した人と送迎や託児のシェアやモノの貸し借り、誘い合い(予定のシェア)などができる共助型子育て支援プラットフォーム「子育てシェア」だった。ユーザーは登録料・手数料不要ながら、1時間500円~700円の謝礼のみで保険適用がある点が特徴だ。
育児経験のない筆者がAsMamaを知ったきっかけは、2022年にリリースされた、地域で私物の貸し借りをすることで近所の繋がりと循環型社会を実現するアプリ「ロキャピ」であった。
ローカル×ヒト・モノ・コトのシェアという概念で早くからコミュニティづくりを通じて、「地域ごとでの頼り合いをデザインする」を掲げたAsMamaが社会課題と真摯に向き合う企業であると感じ、取材を申し込むに至った。AsMama創業者で代表取締役CEOの甲田恵子さんに、AsMamaの歩みや未来の話を伺った。