日本ヒューレット・パッカード(HPE)は2月26日、ストレージ製品「HPE Alletra Storage MP(マルチプロトコル)」上に構築された「HPE GreenLake for Block Storageリリース3」の提供開始を発表した。
「HPE GreenLake for Block Storageリリース3」の概要
HPE GreenLake for Block Storageは、分散型のストレージアーキテクチャをベースとし、HPE GreenLakeプラットフォームを通じて運用を管理できるミッションクリティカルなワークロード向けのブロックストレージ。オンプレミスでのクラウドエクスペリエンス、効率的な拡張性、耐障害性(レジリエンス)とパフォーマンスを提供する。
リリース3では、分散型ストレージの新しいマルチノードスイッチドモデルにより、2倍のパフォーマンスと2.5倍の容量を実現するほか、AIベースのパフォーマンスレポートとアナリティクスの拡張でシンプルなクラウド管理エクスペリエンス、新しい「データ圧縮4倍保証プログラム」でコスト効率の向上を支援するという。
同プログラムは、すべての圧縮可能なデータについて実行容量と有効容量の比率である4:1のデータ圧縮率を保証。達成できなかった場合、HPEはデータ効率に関する専門知識、目標とするデータ効率に到達するために必要なストレージ容量の追加、またはそのほかの補償について判断、提供し、保証はサポート契約の期間中有効とのこと。
最大8台のJBOF(Just a bunch of Flash)拡張シェルフのサポートが追加され、15.36TB(テラバイト)から約2.8PB(ペタバイト)まで無停止で拡張でき、エンクロージャあたり8~24台のSSDをサポートし、ドライブのアップグレードは2ドライブ単位、JBOFは1台単位で行えるため、きめ細かな容量のアップグレードにより、効率とコスト削減を図ることができるという。また、16コアまたは32コア構成を選択できる新しい2コントローラノードと4コントローラノードのスイッチモデルが新たに加えた。
さらに、ストレージの最適化にあたり、顧客による推測作業の手間を省いており、AIベースのパフォーマンスレポートとアナリティクスを強化・拡張し、トラブルシューティングとインサイトを改善。
レポート機能の主な強化点は、ボリュームセット別のヘッドルーム利用傾向分析、レイテンシ別のトップボリュームセット・ホットスポット、ワークロードドリフト検出機能の向上、リソース競合の検出などがあるほか、容量のレポーティング、節約、効率性指標も改善され、新たに電力消費傾向を含むサステナビリティ指標を提供する。
そのほか、NVMe for Ethernetネットワークの性能を引き出すにあたり、既存のファイバーチャネルとしてサポートしているNVMe-oF/FCおよびiSCSi接続オプションに、NVMe-oF/TCPのサポートを追加している。