英Darktrace(ダークトレース)は2月22日、日本法人のカントリーマネージャー 兼 日本営業総責任者に田井 祥雅(たい よしまさ)氏が新たに就任したと明らかにした。これにより、日本におけるさらなる事業拡大を図り、AIセキュリティビジネスの普及を目指す方針だ。

ICT業界で30年以上の経験を有する田井氏は、1986年に東京工業大学工学部を卒業、ソニーで開発、営業、企画を経験した後、DRM(デジタル著作権管理)技術企画の責任者として音楽配信の立ち上げに尽力し、IBMコンサルティングで金融不正コンサル、ソフォスにて執行役員 技術本部長、マカフィーで執行役員 SE本部長、法人営業本部長、シスコシステムズではセキュリティ事業統括執行役員を歴任。

ダークトレースに勤務する以前は、フォーティネットジャパンにおいて社長執行役員を務め、同社のエンタープライズビジネスをリードし、顧客価値を最大化させるセキュリティプラットフォーム戦略やクラウドセキュリティビジネスをけん引し、250人超の従業員を率いた実績がある。

ダークトレースは2013年に英国ケンブリッジで創業し、2016年に日本法人を設立して以来、ルールやシグネチャに依存しない独自開発の自己学習型AIにより、各組織固有のユーザーデバイスの挙動や通信の定常状態(生活パターン)を常時機械学習・完全可視化。定常から逸脱するサイバー脅威をリアルタイムに自律検知・遮断するサイバーAIプラットフォームを提供し、日本を含む世界110カ国以上で9200社の組織に導入されているという。

検知した脅威の調査分析や日本語によるレポーティングまで高速自動化する「Cyber AI Analyst」の機能は、人間のセキュリティアナリストが脅威の分析に要する時間を従来比で92%削減。

一方で、組織が送受信するEメールの真偽をAIが自動識別するDarktrace/Eメールは、過去の脅威の知識にもとづいて訓練されたEメールセキュリティツールに比べて攻撃を平均で13日早く自律検知し、日本におけるセキュリティ業界の人材不足の解消に貢献してきたとのこと。

国内でダークトレースの製品群を導入した顧客数は事業開始以来、増加しており、新体制では営業およびサポート体制の強化、ディストリビューター、リセラーとの関係をより強固にすることを目指す。