プログラム言語Rustの調査チームは現地時間2月19日、公式ブログでRustコミュニティにおいて行ったアンケート「State of Rust Survey」2023年調査結果を発表した。
難易度は高くとも生産性向上
グローバルなRust言語コミュニティを対象に2023年12月18日から2024年1月15日実施され1万前後のユーザーが参加するアンケートは、Rustユーザーを自認する回答者が2022年の91%(以下、回答数10365)から93%(11117)へと増加、Rust使用者のうち49%(5174 / 2022年は47%の4655)が毎日使用していると回答するなど、ユーザーの習熟度の向上もうかがえる。
その一方でRustは習得することが難しいといわれるが、自身がRustユーザーではないと回答した人のうち、使用しない理由について67.3%(219)が機会が無い(I haven't got around to it)と回答、30.9%(101)が難しすぎる・時間がかかりすぎる(Too difficult to learn or learning will take too much time)と回答している。また、Rust利用をやめたことについては、45.7%(159)が自分では制御できない要因を挙げており、30.7%(107)が別言語の使用を回答している。
取得困難な状況ながらも回答者のRustに関する専門知識については、2022年比5%増となる47.0%(4933)が生産性にRustを使用していると回答、28.2%(2958)が困難ではあるが実用的なコードを書くことはできると回答、23.2%(2430)が簡単なプログラムが書けると回答している。
Rustユーザー人気の開発環境はLinux環境、IDEはVS code
Rustユーザーが開発で利用するオペレーティング システムに関しては、変化は少なく、引き続きLinux環境が69.7%(7320)、macOSが33.5%(3516)、Windowsが31.9%(3353)、Windows Subsystem for Linuxが13.8%(1445)となっている。Rustユーザーが開発に利用するプラットフォーム及びRuntimeについては、Linux用が85.4%(8910/2022年7818)と一番多く、次いでWindowsの43.8%(4571)、macOSが28.2%(2945)となっている。
開発用IDEについては、Visual Studio Code(VS code)が61.7%(6466)、vi/vim/neovim環境が31.0%(3252)となっている。また昨年新しく登場したJetBrainsのRustRoverが16.4%(1718)と大きくシェアを伸ばした。逆にJetBrainsのIIntelliJ IDEA / CLionなどのIDEとPluginの組み合わせが2022年の20.2%(1967)から10.6%(1112)へ減少、新規のRustRoverへ移行したことがわかる。
その他すべての調査報告の内容は、WebサイトよりPDFでダウンロードすることができる。