宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月17日9時22分55秒、日本の次世代基幹ロケット「H3試験機2号機」の打ち上げを実施した。
機体は打ち上げから約116秒後、固体ロケットブースタ「SRB-3」の分離を実施した後、約210秒後に衛星フェアリングを分離。約295秒後に主エンジンの燃焼停止を確認。その後、第1段と第2段の切り離しが行われ、第2段エンジンの第1回目となる燃焼が行われた。
H3ロケット試験機1号機では、この第2段エンジンの燃焼に際して問題が発生。その後の調査で、第2段エンジンで短絡/地絡が発生した可能性が高いことを突き止め、H3ロケット試験機2号機では、その対策を施した形での打ち上げとなった。今回、第2段エンジンの燃焼が確認されたということで、鬼門を突破したこととなる。
この後、H3ロケット試験機2号機は搭載されている2基の小型副衛星のうちの1つ「CE-SAT-IE」の分離の後、もう1つの「TIRSAT」の分離を順次実施。第2段エンジンの第2回燃焼を行った後、主衛星の代わりとなる重さ約2.6トンのダミー衛星「VRP-4」の分離を実施する予定となっている。
なお、今回のメインミッションは第2段の軌道投入であるが、これが無事に実現されたかどうかについては、打ち上げ数時間後にJAXAが予定している記者会見にて明らかとなる見込みである。弊誌では、引き続き、その模様などもお届けしていく予定だ。