岡谷エレクトロニクスは2月15日、横浜市と連携し、環状2号線 新横浜駅入口交差点にて3D-LiDARを活用した交通量調査を実施したことを発表した。同調査では高い精度で自動車を認識し、通行台数をほとんど差異なく計測できたという。
調査の概要
横浜市では、交通状況の把握や道路計画などの基礎データ取得のために、交通調査員が定期的に60~100カ所で交通量調査を行っているが、調査員の人手不足と膨大な集計作業が課題になっているという。
今後はAI技術を活用して交通量や車種の判別など必要な情報をリアルタイムで取得し、必要な情報を必要な時期に取得できるような技術が求められる。
岡谷エレクトロニクスの3D-LiDARを活用した人流観測ソリューションでは、人だけでなく車を検出して交通量の調査を行うことも可能。これまで横浜市から人流観測の依頼はあったものの、1日を通した自動車の交通量調査の依頼はなかったことから、今回は3D-LiDARによる自動車検知性能の信頼性を評価をするために実証実験を行った。
調査の結果
調査当日は10:00から16:00まで測定し、磯子方面からの通行台数は4133台、鶴見方面からの通行台数は6156台であった。人流観測システムは高い精度で自動車を認識し、通行台数をほとんど差異なく計測できたという。大型車と普通車の判別も可能であったが、二輪車は観測漏れが目立ったということだ。
さらに、A~Dの4方向から流入した車両が14方向にそれぞれ向かう数を計測した。多数の自動車が四方へ通行する道路において人の手によって時間毎の通行台数を調査することは1~2人の調査人数では難しく、2台の3D-LiDARで交差点の全方向を網羅できることには大きな利点であることが示されたという。