兵庫県養父市、KDDIスマートドローン、セイノーホールディングス、エアロネクストは2月14日、養父市の地域課題解決に向けた連携協定を2月8日に締結したことを発表した。協定締結に合わせて2月6日〜8日、養父市内でレベル3.5飛行によるドローン物流の実証実験を実施した。
協定の概要
同協定は、養父市が抱える過疎化課題に対し、ドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流「SkyHub」の社会実装と地域発展に資する施策の推進を目的に締結するもの。
養父市内で実施したドローン物流の実証実験では「遠隔診療による医療の安心」を将来にわたって提供できるよう、ドローンが診療所で医薬品を集荷し、住民宅周辺に配送する実証のほか、「買い物弱者」「災害時の孤立地域発生」などの課題解決を想定した食料品や日用品の配送実証も行ったという。
さらに、地域住民の受容性向上・理解促進の取り組みとして、養父市の関宮学園でドローンに関するプレゼンテーションや子供たちが用意したメッセージを出合診療所に配送するデモを実施した。
医療品配送の飛行ルートは、関宮学園→出合診療所(医薬品集荷)→轟地区(配送先)の飛行距離約9.76kmで、配送物(医薬品)は約0.6kg、飛行時間は約29分。食料品・日用品配送の飛行ルートは、関宮地域局→出合コミュニティスポーツセンター(配送先)で、飛行距離は約11km、配送物は約1.9kg、飛行時間は約27分。
機体は物流専用ドローンAirTruckを用い、レベル3.5飛行(無人地帯上空での目視外自律飛行)を行った。また、運航はエアロネクストの子会社NEXT DELIVERYとKDDIスマートドローンが行い、機体の制御には、KDDIスマートドローンが開発したモバイル通信を用いて機体の遠隔制御・自律飛行を可能とするスマートドローンツールズの運航管理システムを活用したということだ。