アイ・ティ・アール(ITR)は2月13日、国内のローコード/ノーコード開発市場規模推移および予測を発表した。これによると、同市場における2022年度の売上金額は709億4000万円であり、2021年度と比べて16.0%増だった。市場を構成するベンダーのほとんどが売上金額を伸ばし、特に市場において大きな影響力を持つ上位ベンダーを含む6割超のベンダーで2桁以上の伸びとなったことが要因という。
ローコード/ノーコード開発プラットフォームは、自社データの利活用を促進し、ビジネスを活性化させる業務アプリケーションを迅速に開発するためのツールとして認知度が向上しているといい、今後もDX(デジタル・トランスフォーメーション)や業務改革の推進に伴う導入の拡大が見込まれるという。
同市場を提供形態別に見ると、主に基幹システム周辺のシステム開発の効率化や迅速化を目的として導入しているパッケージは、大企業を中心に導入に一巡感が見え始め、クラウド・サービスへの移行も進み始めていることから、一定の需要はあるものの今後の大幅な市場の拡大は期待できないとのこと。
一方クラウド・サービスは、一部ベンダーの広告戦略により認知が拡大している他、これを主力に据えるベンダーも増加していることから、中堅・中小を中心とした未導入企業での導入が期待できるという。
これらから、同市場の2022~2027年度におけるCAGR(年平均成長率)は14.0%、2025年度には1000億円規模に拡大すると、同社は予測する。