ウイスキー販売のタキノミヤは、ウイスキーを気軽に楽しんでもらうため、30~100ミリリットルのボトルに入れ替えてネット販売している。動画を活用し、分かりやすく味や香りを紹介している。初心者でもウイスキーを楽しんでもらえるように、ビギナー向けの飲み比べセットも訴求している。
滝駿介社長はもともとバーで働いていた。バーなどで気軽にウイスキーを飲んでいない人は、味の分からないウイスキーをボトルで購入することに抵抗があると考えていた。同社のECサイト「ひとくちウイスキー」をオンライン上のバーという位置付けで、ウイスキー一杯分の量である30ミリリットルのボトルに入れ替えて販売を開始したという。
▲ボトルに入れ替えて販売
EC開設当初は思うように販売が伸びなかったが、コロナ禍に「お家飲み」が普及したことで、軌道に乗ったという。そこからはXに毎日、発信を続けて、サービスを訴求しているという。
「実際に販売している商品を飲んで、美味しいかどうか、味わいや香りがどうか、という説明を動画で残している。ユーチューブにもアップし、商品ページにも動画を埋め込んで、購入しやすいように整えている」(滝社長)と話す。
商品は全部で600~700種類ある。その中の約95%以上の商品には動画を付けている。酒の名前で検索した時にヒットしやすくするためだという。
動画では、一つ一つのウイスキーがどんな香りで、どういう味なのか分かりやすいように丁寧に説明している。Xでは、動画の投稿と一緒に、商品ページのリンクを貼り付けている。なるべく文字を書かず、動画で伝えるようにしているという。
▲商品は600~700種類ある
Xでは、プレゼントキャンペーンを2カ月に4回程度行っている。「フォロー・リポストキャンペーン」として、抽選で11人に商品をプレゼントするキャンペーンだ。
当選者の10人には、同社の飲み比べセットなどを進呈している。1人に当たる商品は、獲得したい顧客層が欲しいと思うような商品を検討し、毎回変更しているという。
「例えば、キャンプがはやっていた時期には、キャンプのロゴなどが入ったグラスを進呈した。その際には、キャンプ好きのコミュニティーから応募者を獲得できた。ウイスキーや酒類以外のジャンルでのフォロワーを獲得し、認知を拡大している。今フォロワーとして欲しい層に向け、最後の1人へのプレゼントは考えている」(同)と言う。
「初めてのウイスキー」として、初心者向けのページを作っている。できるだけ迷わずに購入できるように、初めてでも選びやすいセット商品などを用意している。
▲初心者に向けて訴求
ウイスキーのブランドは数多いため、検索ワードは強くない。どんなワードでもひっかかるよう、SEO対策を強化していくとしている。