各種商品の輸出入・販売を行うセティは、ストレスケアの乳酸菌素材として有胞子性乳酸菌「スポルス」を提供している。うつ病モデルラットを用いた試験では、「スポルス」の投与によってラットの不安・抑うつ様行動が改善したという。
「スポルス」は常温保管が可能な有胞子性乳酸菌だ。内生胞子を形成するため、優れた耐酸・耐熱性を持つとしている。生菌が、生きた状態で腸まで届くという。
うつ病モデルラットを使った試験では、「スポルス」を与えていない群に比べて、うつ病モデルラットの抑うつ様行動を有意に低減させたという。
試験では、ラットを①通常ラット②うつ病モデルラット(プラセボを投与)③うつ病モデルラットに「スポルス」を6週間投与――の3群に分け、不安・抑うつに関する行動評価を行った。ラットに、母子分離ストレスと、慢性の予測不能軽度ストレスを負荷し、うつ病モデルとした。
「スポルス」を与えた群では、ストレス負荷による、神経伝達物質「セロトニン」の低下が抑制されたという。腸内フローラが変化した他、腸内の酪酸・プロピオン酸も増加。腸内環境の改善も確認できたという。トリプトファン代謝物(神経毒性代謝産物)の蓄積を有意に抑制することも確認されたとしている。
セティでは、「『スポルス』を摂取することにより、腸内環境が改善。腸内細菌も関与した『腸脳相関』が生まれ、ストレスケアに影響する可能性もあると考えている」(健康科学部 食品原料課/機能性食品原料課 小川瑠衣氏)と話している。