中華電信と富士通は2月7日、台湾におけるIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想に基づくAPN(All-Photonics Network)技術を活用したネットワーク構築に向けた共同検討を目的に、2年間の戦略的パートナーシップに関するMOU(Memorandum of Understanding:基本合意書)を1月31日に締結したことを発表した。

  • MOU締結の様子

    MOU締結の様子

MOUの概要

中華電信は富士通が持つAPN技術の知見を活用して、台湾地域内での技術導入に向けた連携と協業を進める。富士通は中華電信と共同でAPN技術に関する検証設備の構築を台湾で進めており、MOUを機として台湾における商用ネットワークでの技術活用を推進。

両社はこのMOUに基づいて、台湾においてAPN技術を活用したネットワーク構築について協議し、大容量低遅延かつ低消費電力なネットワーク環境により、革新的で持続可能な社会の実現に貢献するとしている。

また、富士通は日本国内における実績と知見を活用して、台湾の通信事情にあわせたAPN構築計画の策定と早期商用化に貢献し、台湾の社会と人々の暮らしを支えるインフラ構築を支援するとのことだ。

合意の背景

中華電信は台湾で最大級の電気通信事業者であり、ネットワークにおける消費電力急増などの社会課題に対し、グローバルで他企業と協業した取り組みを進めている。一方の富士通は日本国内の通信キャリア企業と共に、大容量と低消費電力を同時に実現するIOWN構想に基づくAPN技術の導入に向けた検討に取り組む。両社は2020年3月にIOWN Global Forumに加入している。