日本ロジスティクスシステム協会、「2024年問題」の支援など発表 大橋会長「3つの活動を掲げる」

(公社)日本ロジスティクスシステム協会(以下、JILS)は1月26日、東京・経団連会館で記者発表会を開催した。

 

大橋徹二会長(コマツ取締役会長)は冒頭のあいさつで、「3つの活動方針を掲げる」とし、協会の取り組みを発表した。

 

大橋会長は能登半島地震の復興から物流の2024年問題に触れ、JILSとして、2024年問題の支援やロジスティクスの高度化など、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めていくとした。

 

2024年のJILSの活動方針は「次代の物流システム構築と持続可能な社会の実現」「人的資本経営の推進と企業価値向上」「LX(ロジスティクストランスフォーメーション)による全体最適の実現」の3つを挙げた。

 

「次代の物流システム構築と持続可能な社会の実現」は、経営の視点からロジスティクスを総括的にデザイン・意思決定できる役員(物流経営責任者:CLO)が極めて重要な役割を果たすとした。JILSとして、CLOの果たすべき役割や必要な能力要件の整理を進める。CLOが定期的に意見交換できる場を設置することで、次代の物流システム構築への対応を進めていくとした。

 

「人的資本経営の推進と企業価値向上」は、財務面からから有効性を示すことが重要であり、ロジスティクス分野のKPIやROA、ROEなどの経営指標に与える影響を実証することを目指す。また、物流企業に焦点を当て、人的資本の情報開示に関する検討会などを行い、講座やセミナーなどの人材育成事業で培った経験を生かし、人的資本経営を支援していく。

 

「LX(ロジスティクストランスフォーメーション)による全体最適の実現」では、高度物流人材に着目し、ロジスティクスイノベーション推進委員会のもと、物流DX人材の能力要件をまとめ、求められる物流DX人材を輩出し、普及させていくとした。

 

記者発表会では、大橋会長のほか、渡邉健二副会長(NIPPONEXPRESSホールディングス取締役)と、JILS専務理事の寺田大泉氏の3人が登壇した。