Microsoftは2月5日(現地時間)、Visual Studio Code January 2024 (バージョン1.86) をリリースした。このリリースでは、GitHub Copilot Chatと連携した音声コマンド「Hey Code」の追加や、複数のファイルの差分をまとめて見ることができるマルチファイル差分エディターのサポートなど、さまざまな新機能が追加されている。アップデートの詳細は「Visual Studio Code January 2024」にまとめられている。

  • Visual Studio Code January 2024 (バージョン1.86) リリース

    Visual Studio Code January 2024 (バージョン1.86) リリース

Visual Studio Code January 2024における主な新機能や注目点は次のとおり。

音声コマンド「Hey Code」

音声コマンドで「Hey Code」と呼びかけることで、Copilot Chatとのボイスチャットを起動し、コードの自動生成や他言語への翻訳といったGitHub Copilotを用いた操作を音声指示で実行できるようになった。この機能を利用するには、GitHub Copilot ChatおよびVS Code Speechの拡張機能が必要となる。

マルチファイル差分エディター

差分エディターを使用して、複数のファイルにわたる変更を1つのスクロール可能なビューで表示できるようになった。GitHub Pull Requests and Issuesの拡張機能が導入されている場合は、プルリクエストを開くときにマルチファイル差分エディターを自動的に開くように設定することもできる。

トリガーによるブレークポイントの設定

デバッグ時に、別のブレークポイントに到達したことをトリガーとして自動的に有効になるブレークポイントを設定できるようになった。この機能を利用すれば、特定の前提条件の後にだけ発生する障害の解析が容易になる。

ツリービューでのスティッキースクロール

「スティッキースクロール」は、エディターでソースコードをスクロールしている際に、関数やクラスなどが自動的に上部にくっついてスクロールに追従する機能である。このスティッキースクロールがツリービューでも利用できるようになった。

自動保存オプションの拡充

エラー時の自動保存を無効にしたり、自動保存をワークスペースファイルのみに限定したりするオプションが追加された。また、フォルダや言語ごとに自動保存の設定を構成できるようになった。

上記のほかにも、ソース管理リポジトリービューが改善されたことや、ウィンドウごとにズームレベルを設定可能になったことなど、多くの改善や修正が行われている。また、AIアシスタントのGitHub Copilot拡張機能も大幅に強化されている。