AMDは2月6日、「AMD Ryzen組み込み型プロセッサ」と「Versal適応型SoC」を単一のボード上に統合したソリューション「AMD Embedded+」を発表した。
同ソリューションについてAMDでは、x86ベースの「Zen」ハイパフォーマンスコアとRadeonグラフィックスを搭載したRyzen Embeddedプロセッサと、旧XilinxのプログラマブルハードウェアであるVersalを組み合わせることで、医療、産業、および自動車アプリケーション向けにODMパートナーが低消費電力、小型フォームファクタ、より長期的なライフサイクル設計を備えた製品の開発を可能にするとしている。
また、CPU、GPU、FPGAといった複数の機能を組み合わせることで、低レイテンシの実現とワットあたりのパフォーマンスを向上させつつAI推論やセンサフュージョンに柔軟に対応できるともしており、I/Oの柔軟性を用いてリアルタイムで適応型コンピューティングを行ったり、推論のためのAIエンジンやAMD Radeonグラフィックスなど、各技術の最良の側面を活かしたソリューション内で主要なタスクをハイパフォーマンスでこなすことが可能だともしている。
第1弾はSapphire Technologyより提供
AMDによると、Embedded+では、システム設計者がEmbedded+アーキテクチャに基づくODMボードのエコシステムから選択し、顧客の対象となるアプリケーションに最適な性能と電力プロファイルを提供するための製品ポートフォリオを拡張することができるとのことで、その最初のOSMソリューションとして、Sapphire Technologyが低消費電力のMini-ITXフォームファクターマザーボード「Sapphire Edge+ VPR-4616-MB」をすでに用意済みだという。同マザーボードは、「Ryzen Embedded R2314プロセッサ」と「Versal AI Edge VE2302 Adaptive SoC」が搭載された組み込み向け製品で、30Wの消費電力で一連の機能を提供するとしている。