オープンテキストは2月7日、調達・購買向け取引自動・効率化ソリューションである「Bill. AI for One DataPlatform」を発表した。
請求書に関わる業務プロセスを効率化
同ソリューションは、デロイトトーマツとの契約書・請求書などの電子データ管理の業務変革に向けた協業の一環で開発したといい、請求書の受領から支払、電子帳簿保存法(電帳法)へ対応した管理など請求書に関わる業務プロセスを効率化すると共に、より高いガバナンス体制を構築できるとしている。
新プラットフォームは、取引先からの請求書の受領から各部の管理担当者による受領確認や、デロイトトーマツが独自開発したというAI-OCR(人工知能を組み込んだ光学文字認識)ソリューションである「Deep ICR」による文書の必要情報の自動抽出および自動入力、支払い承認・処理、電帳法への対応まで、請求書に関する一連の流れを自動化し、業務プロセス全体における正確性と効率性を向上するという。
また、多様な文書を1つのプラットフォームで管理できるという「OneData Platform」により、全社横断的に関連データをひも付けた管理が可能となり、担当者は確認に必要な書類に素早くアクセス可能な上、一貫したガバナンスと、システムの運用対象を1つにすることによるコストの最適化を実現するとのこと。
多様な情報を正確かつ一元的に管理すると同時に、増加し続けるデータからよりスマートなデータの利活用も可能にするとしている。
生成AIの統合で生産性や効率性を向上
さらに、同社の情報管理プラットフォームである「OpenText Extended ECM」で全社横断的な関連データをひも付けた管理により、生成AIを使用した文書の会話型検索や文書の自動要約および翻訳などが可能となり、データの利活用による業務の生産性と効率性を向上させるという。
生成AI(LLM)とExtended ECMの統合によって、チャットベースの会話型検索で多様な言語からなる大量のコンテンツから関連情報を素早く見付けられるとのこと。
また、要約や翻訳の自動化で、文書の理解や翻訳に費やす時間とリソースを削減しつつ、既存の知識や情報の再利用が可能となり、生産性や効率性を向上できるという。
加えて、Extended ECMによる文書データの横断的に管理により、生成AIの学習用データが増え、ユーザーは通常業務を遂行しながら生成AIのメリットを最大限に享受可能になるとしている。
例えば、購買調達業務でリース契約先を選定する場合に、過去のベンダー企業との各種リース契約書の概要を短時間で比較し、最も戦略的な仕入れ先を選定可能になると同社はいう。