オンオフ対応の後払いサービス「アトカラ」を提供 三井住友カードやGMO-PG、GMO-PSが共同で

三井住友カード、GMOペイメントゲートウェイ、GMOペイメントサービスは2月7日、購入者が商品の受け取り後にコンビニなどで代金を支払える後払い(BNPL)サービス「アトカラ」の提供を開始した。利便性の高い決済手段を提供し、キャッシュレス化の推進に貢献する。

三井住友カード、GMOペイメントゲートウェイ、GMOペイメントサービスがこのほど提供を開始した「アトカラ」は、3社が2022年5月23日にBuy Now Pay Later(BNPL)における業務提携に関する基本合意書に基づき、3社で開発したBNPLサービス。購入者は、商品を購入・受け取った後に、コンビニや銀行などで代金を支払うことができる。

アプリやECなどで買い物をする際には、クレジットカードの情報を入力することなく、「携帯電話番号」と「メールアドレス」のみを利用して決済が可能。「利用から請求まで完全Web完結」かつ「締め払い」を採用、対面取引でも利用可能といった特徴も備える。

▲EC取引フロー(会員登録型)の利用イメージ

これまでの後払い決済サービスはECでの利用が中心で、購入者は商品と同梱される紙の請求書をもとに、その都度後払いする支払方法が主流だった。

一方、「アトカラ」では、購入者は「アトカラ」アプリに表示されたQRコードを用いて実店舗でも利用できる。ECでの利用の際も、商品と同梱される紙の請求書を都度管理することなく、「アトカラ」アプリや専用のWebサイトで月々の利用状況の管理が可能だ。締め払いを採用しているため、請求書1件ずつの支払いだけでなく、まとめての支払いも利用でき、スピーディーに決済できる。

▲対面取引フローの利用イメージ

決済方法は、事前の会員登録が不要で、購入の都度、購入商品の内容をもとに審査を行う「都度与信型」と、事前の会員登録が必要で、その内容をもとに利用枠を設定する「会員登録型」の2つ。

「都度与信型」は1回払いのみ、ECのみで利用が可能と制限があるが、会員登録不要でスムーズな買い物体験を提供する。

一方、「会員登録型」は、1回~36回払いに対応し、6回払いまでは分割払い手数料が無料で利用できる。ECに加え、三井住友カードのオールインワン決済端末「stera terminal」、オールインワンモバイル端末「stera mobile」設置の加盟店では、対面取引も可能だ。より幅広いシーンでの利用と、便利で柔軟な支払いを実現する。

三井住友カードが発行するクレジットカードとの併用を希望する人向けに、「アトカラ」アプリからクレジットカードが簡単に申し込める機能や、三井住友カード会員向け「Vpass アプリ」で「アトカラ」の利用明細が表示できる機能など、新たなサービスの提供も予定している。

EC加盟店では、2月7日導入予定の「4℃ JEWELRY ONLINE SHOP」、2月下旬導入予定の「アイリスプラザ」をはじめ、「アカチャンホンポ」(3月以降導入予定)、「ベルーナ Online Store」(4月導入予定)、「XPRICE(エクスプライス)」(5月導入予定)、「コーナンeショップ」(5月下旬導入予定)、「ジャパネットたかた【公式】」(導入時期未定)、「ミズノ公式オンライン」(導入時期未定)で導入の予定。

対面決済は、「stera terminal」「stera mobile」が設置された加盟店のうち、「アトカラ」のロゴのある店舗で利用でき、2月末(予定)より順次展開を開始する。

「アトカラ」は、これまでの後払い決済サービスに比べ、幅広い業種で導入できるという特徴も備える。従来の後払い決済サービスは、加盟店が紙の請求書を発送商品に同梱し、EC利用者が請求書をもとに都度支払う方法が主流のため、商品の発送を伴う業種の加盟店のみが導入できるサービスだった。

一方、「アトカラ」は、「利用から請求まで完全Web完結」かつ「締め払い」を採用しているため、これまで対応が難しかった旅行商品や教育サービスなどの無形商材を扱う業種でも導入できる。

「会員登録型」は分割払いも利用できるため、低価格帯のみならず、幅広い価格帯の業種に対応し、「stera terminal」「stera mobile」を介することで、実店舗でもQRコード決済で利用が可能。利用可能店舗は、今後も順次拡大を予定している。

三井住友カード、GMOペイメントゲートウェイ、GMOペイメントサービスは、今後もより安全で利便性の高い決済手段を提供し、さらなるキャッシュレス化の推進に努めていく考えを示した。