イングリウッド、味の素と資本業務提携 協業第1弾は宅配冷凍弁当「あえて、」

リテール業界に特化してビジネスのDXを支援するイングリウッドは1月31日、味の素と資本業務提携契約を締結した。本提携により、EC領域における商品企画・マーケティング・販売を通して培った自社の知見・データ・インフラと、味の素が保有するおいしさ設計技術やアミノサイエンスをベースとした健康・栄養の幅広い知見・技術をかけ合わせ、”食と健康のソリューションサービス”の構築を推進する。

日本の小売市場は150兆円程度で、おおむね横ばいで推移しているが、EC市場は近年のEC化率の伸展に伴い、約14兆円程度に達している。EC化率を分類別に見ると、書籍等が50%程度と特に高い。一方で食品等は、4%程度と拡大の余地を有しており、中でもD2C領域の冷凍総菜のEC市場は、コロナ禍で利便性や栄養バランス等を求める共働き夫婦や単身ビジネスパーソン等を中心に利用が進んだことから、急速に伸長している。

こうした環境のもと、イングリウッドは、「商品を売る最強の集団であり続けること」をミッションに掲げ、2005年の創業より生活雑貨・アパレル・ヘルスケア・食品など幅広い製品の企画・販売等を展開。特にEC領域における知見・データ・インフラ等を蓄積してきた。

現在ではそれらのノウハウを活かし、リテール企業・メーカーが抱えるさまざまな販売面での課題にソリューションの提供している。近年は、冷凍おかずサブスクリプションサービスの「三ツ星ファーム」や、モデル・梨花さんをブランドファウンダーに迎えたトータルセルフケアブランド「AKNIR(アクニー)」など、自社ブランドの展開によって商品販売知見のさらなる強化に努めている。

このほど、味の素と資本業務提携契約を締結し、本提携後の協業第1弾として味の素と協働で、宅配冷凍弁当「あえて、」の提供を1月31日より開始した。

味の素は、中期ASV経営2030ロードマップにおいて、アミノサイエンスの強みを活かした4つの成長領域のうち、フード&ウェルネス領域におけるパーソナルな価値提供を通じた”食と健康のソリューションサービス”の実現に向けて、生活者の身体状況や食の傾向と理想的な栄養バランスとのギャップの提示。それを埋める栄養バランスのとれた献立や補食(サプリメント)の提供、身体状況のモニタリングやフィードバックの提供を行う取組みを目指している。

今後は、味の素の保有するおいしさ設計技術やアミノサイエンスをベースとした健康・栄養の幅広い知見・技術に、イングリウッドが持つEC領域でのデータ・知見・インフラを組み合わせることで、1人ひとりのニーズに寄り添ったパーソナルな価値を提供する”食と健康のソリューションサービス”の構築を進めていく考えを示した。