丸井グループの偽サイトが出現 「警視庁に情報提供している」

百貨店や商業施設を運営する丸井グループの偽ECサイトが、ウェブ上で存在感を増している。本紙が確認したところでは、「丸井百貨」と称するECサイトが、フェイスブック広告で、「池袋マルイが閉店 最大90%オフ」などと表示し、顧客の誘引を図っている。

丸井グループでは、「丸井百貨」について、「当社が運営するサイトではなく、閉店セールも実施していない。偽サイトに関する問い合わせがあれば、警視庁に通報を行っている」(広報)と話している。

 

本紙が確認した偽サイト「丸井百貨」のフェイスブック上の広告では、百貨店と見られる建物の前で、複数の人が建物に背を向けてお辞儀をしている写真とともに、「池袋マルイが2023年12月29日に閉店しました。倉庫にまだ大量な在庫があり、分の気持ちをこめて、総力をあげて感謝価格でご提供いたします。最大90%OFFの価格で販売します(原文ママ)」と表示している。

▲Facebook広告では池袋マルイの閉店セールをPR

「丸井百貨」のECサイトでは、「プラダ」や「ルイヴィトン」といった高級ブランドのバッグなどが、「¥14500JPY¥210689JPY引き」などと表示されている。特定商取引法で義務付けられている、運営者の住所や電話番号などは表記されていない。

 

「丸井百貨」のトップページ下部には、「質問があります?(原文ママ)」と、問い合わせ先のURLとしてOutlookのドメインのメールアドレスが表示してあった。

 

本紙が、取材を試みたところ、返信はなかった。

 

丸井グループでは「このようなサイトがあることは把握している。対策として警視庁へ通報を行っているほか、当社の運営しているECサイトや丸井のHPで、注意喚起のお知らせを掲出している。問い合わせいただいたお客さまには、当社のサイトではないことを説明し、注意喚起している」(同)と話している。