SCREENホールディングスは1月29日、グループ会社であるSCREENセミコンダクターソリューションズ、SCREEN PEソリューションズ、SCREENアドバンストシステムソリューションズの3社と共同で、半導体ウェハやプリント基板(PCB)向けの最新AI検査計測ソリューションを、新ブランド「SCRAIS (スクライズ)」として立ち上げ、2024年6月から発売すると発表した。
近年、半導体ウェハやプリント基板の検査工程において、人手不足や人件費の高騰を背景に、人による目視検査から、深層学習(Deep Learning)による画像認識などのAI技術を用いた検査システムへの移行が進められつつあるが、そうしたAI技術を用いた検査システムにおいては、欠陥見逃しに伴う工数の増加や、虚報と呼ばれる誤検出の影響による歩留まり率の低下など、今後の検査工程における活用のためには高い検査精度かつ虚報率が低い次世代の検査システムを実現することが求められていたという。
そこで同グループのコア技術である画像処理技術とAI技術を融合させて開発した「AIによる虚報フィルタリングシステム(SCREEN AI)」の後継版を「SCRAIS (スクライズ)」という新たなブランド名で展開することを決定。現在、虚報削減率80%以上、欠陥見逃し率0.1%以下と、人間における一般的な認識率を上回り、致命的な欠陥がないとされるレベルを顧客導入目標として、最適なアルゴリズムの構築、AIモデル開発にかかるラベル付け工数の削減、ADC(Auto Defect Classification)への深層学習の適用、検査時の設定工数削減などを進めているとしている。
なお同グループは今後も、AI技術を活用したソリューションの提供を通じて、検査計測工程の工数削減やコスト削減や歩留まり改善などの顧客の課題解決に貢献していきたいとしている。