東急電鉄とパナソニック コネクトは1月30日、東横線の都立大学駅、多摩川駅ホームの乗降監視用映像にAI(人口知能)画像解析技術を活用した、運転業務のさらなる高度化に取り組む実証実験を開始すると発表した。

同実証実験は、ワンマン運転を行う運転士のドア閉扉判断補助として、ホームで介助が必要な乗客の案内を行う際の合図を送る駅係員をパナソニック コネクトの提供するAI画像解析技術により検出するというもの。

  • 実証実験の概要イメージ

    実証実験の概要イメージ

バリアフリー合図の視認性向上へ

現在、ワンマン運転における乗降時に介助が必要な乗客の案内は、ホーム上での対応開始時に、赤い手袋と反射ベストを着用した駅係員が運転士に両手を交差させるバリアフリー合図を送り、対応終了時には片手をあげる終了合図を送って行っている。そして、駅係員の合図を車内モニタで確認した運転士が、対応開始時、対応終了時ともに、マイク放送で認識した旨を駅係員に伝え、相互確認を行うといった安全を確保したオペレーションで実施しているという。

そこで、同実証実験では、ホーム上の乗降監視用映像内で、バリアフリー合図を送る駅係員をパナソニック コネクトが提供するAI画像解析技術により検出し、運転士が確認する車内モニタに「手合図検知」の文字を表示する。

実証実験は、2024年2月1日から2024年3月31日まで実施する予定。両社は今後、実証実験で得られた知見を活用し、運転士の閉扉判断に影響のある駆け込み乗車などのその他の事象の検出も検討していく考えだ。