WILLERとティアフォーは1月29日、鳥取市、日ノ丸自動車、日本交通らと連携し、鳥取市次世代モビリティ推進会議の協力により、鳥取市の中心部において自動運転サービス導入を見据えた実証実験を開始することを発表した。実証期間は2月15日~25日の予定。
実証期間の概要
今回は年間30万人が利用している100円循環のコミュニティバス「くる梨」の自動運転化に向けた検証を実施する。くる梨の緑コースの一部である約4.6キロメートルを運行し、地域住民の社会受容性を確認。持続可能な運行に向けたビジネスモデルについても検討する。
将来的には鳥取駅バスターミナルを起終点として、生活に必要な施設に加え観光地なども含む路線を自動運転化することも視野に入れる。利用者が進んで自動運転による公共交通を利用して周辺地域を回遊する環境を作り、地域経済の活性化を目指すとのことだ。
実証における両社の役割
今回の実証において、WILLERは事業全体の推進と管理を担い、社会受容性の醸成と社会課題の解決に注力する。一方のティアフォーは、2023年10月に道路運送車両法のレベル4認可を取得した自動運転システムの技術とノウハウを活用した自動運転車両を提供し、自動運転走行技術実証に注力する。
実証実験の背景
鳥取市は約765平方キロメートルの面積を有し、地域交通の中核を路線バスが担う。少子高齢化が進み地域交通の重要性が高まる中で、運転手の高齢化や人員不足が課題ともなっているようだ。持続可能な地域交通の構築に向けて、地域活性化のための新しいモビリティの導入や鳥取駅周辺のアクセスの再整備などが求められており、持続性の高いサービスを構築する手段のひとつとして、公共交通の自動運転化を進める。2021年度には鳥取砂丘周辺で、観光における自動運転サービスの構築に向けた実証を実施した。