Project Jupyterは現地時間2024年1月22日、開発言語のR用カーネルとなるXeus-Rを公式ブログでアピールした。Jupyterは当初からカーネルを用いて実行環境を提供し、IPythonをベースにしたPythonやRubyなど複数の開発言語をサポートしている。Xeus-Rは既存のRカーネルであるIRkernelと異なるアプローチで、実装を容易にするXeusライブラリーを用いて実装したJupyterカーネルの一種。依存パッケージのIRdisplayやreprとの互換性を保っている。

  • Xeus-RカーネルとJupyterLabのセッション

    Xeus-RカーネルとJupyterLabのセッション

Xeus-Rはコードの可読性向上やグラフ描画ツールのggplot2を用いた可視化、出力結果の高品質化を実現した。現時点ではUnix(Linux/*BSD)でのみ動作し、WindowsやmacOSはサポートしていない。パッケージはconda-forgeから「mamba install xeus-r」でインストールするか、GitHubからソースコードを入手してビルドするとよい。今後はWebブラウザーで動作するJupyterLiteとの統合を目指している。